スーパームーンと地震の因果関係を過去から探る2016年11月は大丈夫？

２０１６年１１月１４日は、地球と月が一番近づいた状態で満月となる「スーパー ムーン」です。

でも、今回のこのスーパームーン、６８年ぶりの大接近ということで、大地震や大災害も懸念されています。

スーパームーンと地震との因果関係はあるのか？
過去のスーパームーンの事例と共に、2016年11月14日を考えてみましょう。

スーパームーンが最大級！2016年11月14日は必見！

まず、「スーパームーン」とは何でしょう？

2016年の11月14日は地球と月が68年ぶりの大接近

今までにもスーパームーンは何度も観測されていますが、なぜこれほどまでに2016年の11月14日が注目されているかというと、それは６８年ぶりの大接近となるからです。

月は地球の衛星として、地球の周りを楕円を描いて回っているため、地球と月との距離は絶えず変化しています。
空を見上げて、同じ時刻でも、月がとても遠く小さく見えるときもあれば、とても大きく近くに感じることもあるでしょう。

特にスーパームーンと呼ばれる現象は、月と地球との距離がかなり接近した状態で満月となるため、月はとてつもなく大きく、また赤味を帯びて神秘的にも怪奇的にも映ります。

天体観測ファンならずとも話題となり、皆が空を見上げることになるスーパームーン。
今回のスーパームーンは６８年ぶりの大接近ですので、その大きさも神秘性も、さまざまな分野で期待されている日なのです。

2016年内での月の比較

スーパームーンといえば、2016年4月22日には、逆の意味で「最も小さなスーパームーン」が観測されました。
このときには、地球と月との距離が最大に離れていたためです。

今回の2016年の11月14日のスーパームーンは大接近です。
その月の大きさを比較してみると、なんと、2016年4月22日の約１４％も大きくなるというのです。

写真愛好家の中では写真撮影のベストスポットを探して旅行をする人も多く、各地でのイベント企画も盛んで、今このスーパームーン話題がホットです。

スーパームーンと地震の因果関係

ただ、懸念されるのは「大地震」との関係です。
スーパームーンと地震に因果関係はあるのでしょうか？

地球の引力に影響を及ぼす海面潮汐

まず、潮の満潮と干満が月の周期によって引き起こされているというのは、もう常識のことでしょう。

月と太陽は、地球の引力に大きな影響を及ぼしているため、海面潮汐が起こります。
特に、新月や満月という現象は、この地球と月と太陽が一直線に並ぶ現象ですので、このとき引力は最も強くなって海は大潮となるのです。

海面潮汐は地上でも起こる？！

ところが、この海面潮汐はなんと地上にも影響があるというのです。

「実は陸上でも潮汐は起きている。私たちが体に感じないだけで、月と太陽の引力によって、地下の固い岩盤は３０センチ程度浮き上げられているわけだ。月と太陽による引力そのものは、地震を引き起こすほど強いものではない。しかし、地下でひずみが発生し、地震が起こりそうになっている場所では、この引力が最後のひと押しになることは十分に考えられる。」

こう語るのは、武蔵野学院大学の島村英紀・特任教授。

スーパームーンについて、「通常の満月のときよりも、地球と月の距離が短いわけだから、それだけ引力も強くなる」と指摘しています。

スーパームーンと地震にまつわる過去の事例

ここでは、過去の事例から、スーパームーンと地震の関係を見てみましょう。

東日本大震災3.11直後にあったスーパームーン

実は、2011年3月19日もスーパームーンは観測されていました。
2011年3月といえば、あの東日本大震災のあった月。
東日本大震災は2011年3月11日ですから、その８日後がスーパームーンだったわけです。

「3.11」として記憶に残る東日本大震災の最大の被害は津波によるもの。
スーパームーンと潮の満ち引き、地上でも観測される海面潮汐現象。

過去の惨劇がこのスーパームーンに起因するのであれば、68年ぶりの大接近の2016年11月14日にも十分な注意が必要です。

この引力と地震の因果関係は、これまでにも学会でたびたび触れられている事項です。
前述の武蔵野学院大学の島村英紀・特任教授も「事例が少なく分かってない点が多い」と前置きはするものの、かなりの危惧を抱いているようです。

スーパー ムーン 地震 のまとめ

６８年ぶりの最大級の「スーパームーン」。
それは、2016年11月14日です。

神秘的な天体ショーは歓迎ですが、それが大地震との因果関係があると知ると、ただ喜んでもいられません。
過去の事例を参考に、スーパームーンによる海面潮汐や地震や災害への影響も考慮して、十分に注意しながらこの日を迎えましょう。